酒さとは
酒さは「赤ら顔」とも呼ばれ、主に中高年の顔面(特に、眉間、鼻、頬)に好発し、発赤や毛細血管拡張が数か月以上持続する慢性炎症性疾患です。通常、顔面の中央部に発赤と小さな吹き出物が現れ、皮膚の下の血管が見えやすくなります。原因は不明で、中年以降に発症しやすく、女性に多い傾向があります。症状には、ニキビに似た丘疹や膿疱が生じることがありますが、面皰は見られません。これにより、日常生活に支障が生じることもあります。
酒さの症状
酒さは、鼻や頬、額などに発赤やニキビのような症状が生じる病気で、面皰とは異なり、毛穴の入り口の角化やつまりを伴いません。ほてりやヒリヒリ感もみられます。また、顔面と頭皮に発生し、4つの段階に分かれます。 酒さ前駆期(1期)では、頬と鼻の皮膚が通常よりも長く紅潮し、時折チクチクすることがあります。血管期(2期)では、皮膚が赤く腫れ、毛細血管拡張が見えます。炎症期(3期)では小さな吹き出物や少量の膿疱が生じ、進行期(4期)では鼻の周囲の皮膚が厚くなり、団子鼻と呼ばれる状態が見られることもあります。
酒さの原因
酒さの原因は未だにはっきりしておらず、皮膚の表面の毛包虫感染や胃のピロリ菌感染、末梢血管の拡張など複数の説が存在します。酒さ様皮膚炎では、ステロイド外用が引き起こすこともあります。抗菌ペプチドに関連するタンパク質の問題やマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の増加も観察されています。その他、毛穴に生息する毛包虫や神経に問題があるとする説もあります。
酒さの日常の注意点
悪化因子を避けることが重要です。生活環境や食べ物、医薬品、化粧品などの原因を見極め、避けるようにしましょう。特に悪化を避けたい時期には、原因物を積極的に回避します。血管が開いて顔に赤みが出る原因は、日光によるダメージも影響します。日焼け止めの使用と保湿剤の利用が大切です。スキンケア製品は刺激を避け、精神的ストレスも悪化の原因となります。